負の低排出ガス車クレジット(IAS第37号に関連)-IFRS-ICニュース

IFRS解釈指針委員会ニュース -「負の低排出ガス車クレジット(IAS第37号に関連)」については、2022年6月のIFRS-IC会議において審議された内容を更新しています。

「負の低排出ガス車クレジット(IAS第37号に関連)」については、2022年6月のIFRS-IC会議において審議された内容を更新しています。

関連基準

IAS第37号「引当金、偶発負債及び偶発資産」

概要

IFRS-ICは、次のような政府の施策によって、IAS第37号の負債の定義を満たす現在の義務が企業に生じるかについて質問を受け取りました。

  • 当該施策は、特定の市場での販売を目的として、乗用車を生産または輸入する企業に適用される。
  • ある年に生産もしくは輸入した車両の燃料排出物質量の平均が、政府の設定した目標排出量を下回る企業には正のクレジットが付与され、上回る企業には負のクレジットが課される。

負のクレジットを課された企業は、他の企業から正のクレジットを購入するか、もしくは、より多くの低排出車両を生産または輸入して自ら正のクレジットを創出することで、翌年中に負のクレジットを解消しなければならない。解消しきれなかった企業には、市場へのアクセスが制限されるといった制裁が政府から課される可能性がある。

ステータス

IFRS-ICは、「負のクレジットを解消する代わりに、政府に制裁を科された場合にはこれを受け入れる」ということが現実的な選択肢である場合を除き、生産または輸入した車両の燃料排出物質量の平均が政府の設定した目標排出量を上回った企業は、IAS第37号における負債の定義を満たす法的義務を有していると結論付けました。

また、IFRS®基準上の取り扱いは明らかであるとして、本件を基準設定プロジェクトには追加しないことを決定しました。

本アジェンダ決定の内容は、IASB審議会の2022年7月の会議を経て確定しました。アジェンダ決定の詳細についてはASBJのサイトに公開されているIFRIC Update (2022年6月号)への補遺をご参照ください。

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