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新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置

新型コロナウイルス感染症緊急経済対策における税制上の措置

新型コロナウイルス感染症の拡大を受け、2020年4月7日、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(緊急経済対策)が閣議決定されました。

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この緊急経済対策は、I. 感染拡大防止策と医療提供体制の整備及び治療薬の開発、II. 雇用の維持と事業の継続、III. 次の段階としての官民を挙げた経済活動の回復、IV. 強靭な経済構造の構築およびV. 今後への備えを5つの柱とする様々な施策が盛り込まれたもので、このうちの「II. 雇用の維持と事業の継続」の「5. 税制措置」において、新型コロナウイルス感染症およびそのまん延防止のための措置の影響により厳しい状況に置かれている納税者に対する税制措置が提案されました。 4月30日、この税制措置の根拠法となる「新型コロナウイルス感染症等の影響に対応するための国税関係法律の臨時特例に関する法律」(以下、新型コロナ税特法)および「地方税法等の一部を改正する法律」(以下、改正地方税法)が成立し、同日に関連政省令と共に公布されました。 本稿では、緊急経済対策に基づき創設された税制上の措置のうち、法人が適用を受けることができる主な措置について解説いたします。なお、本文中の意見に関する部分については、筆者の私見であることをあらかじめお断りいたします。

Point1 納税の猶予制度の特例 新型コロナウイルスの影響により事業等に係る収入に相当の減少があった場合、無担保かつ延滞税なしで1年間納税が猶予される制度が創設された。

Point2 欠損金の繰戻し還付の特例 資本金1億円超10億円以下の法人も青色欠損金の繰戻し還付を受けることができる特例が創設された。

Point3 消費税の課税選択の特例 税務署に申請し、承認を受けることにより、課税期間開始後でも消費税の課税事業者を選択(選択をやめる)ことができる特例が創設された。

Point4 中小企業者の特例 テレワーク等のための設備投資減税および償却資産・事業用家屋の固定資産税等の軽減措置が創設され、先端設備等の固定資産税の軽減措置が拡充された。

I. 納税の猶予制度の特例

1. 概要

新型コロナウイルス感染症の影響により事業等に係る収入に相当の減少があった納税者に対し、1年間、国税の納付を猶予する特例(以下、特例猶予)が設けられました(図表1参照)。

図表1 特例猶予の概要

要件  納税者(個人・法人)が以下のいずれにも該当する場合には、国税通則法第46条第1項(災害による納税の猶予)に規定する震災、風水害、落雷、火災その他これらに類する災害により納税者がその財産につき相当な損失を受けた場合に該当するものとみなして、納税の猶予が認められる。
(i)新型コロナウイルス感染症およびそのまん延防止のための措置の影響により、2020年2月1日以後に納税者の事業につき相当な収入の減少があったことその他これに類する事実があること。
(ii)その納税者が特定日(2021年2月1日)までに納付すべき国税の全部または一部を一時に納付することが困難であると認められること。
対象となる国税 2020年2月1日から2021年2月1日までに納期限が到来するほぼすべての国税(印紙で納付する印紙税等は除かれる。)
猶予期間 1年以内の期間
担保の提供 不要
延滞税 全額免除
申請手続 2020年6月30日または納期限(申告納期限が延長された場合には延長後の期限)のいずれか遅い日までに申請が必要

2020年6月26日に公布された政令第206号により、2021年2月1日に改正された。(改正前は「2021年1月31日」と規定されていた。)

国税通則法には災害により相当な損失を受けた場合の納税の猶予制度(国税通則法第46条第1項)が設けられていますが、特例猶予は、この猶予制度を基礎として措置された規定です。

(1)要件(i)

1. 収入の減少 新型コロナウイルス感染症等の影響による収入の減少とは、納税者の事業に係る収入の減少が新型コロナウイルス感染症およびそのまん延防止のための措置の影響に因果関係を有することをいい、たとえば以下の影響により収入の減少があったことをいいます。

・納税者またはその親族、従業員等が新型コロナウイルス感染症に感染したことによる影響 ・イベント開催または外出等の自粛要請、入国制限、賃料の支払猶予要請等の各種措置による影響

2. 納税者の事業につき相当な収入の減少があったこと 納税者の事業につき相当な収入の減少があったこととは、以下のAがBに比しておおむね20%以上減少していると認められることをいいます。

A 調査期間(2020年2月1日から猶予を受けようとする国税の納期限までの間の任意の期間(連続した1ヵ月以上の期間に限る)の収入金額 B Aの調査期間の直前1年間における調査期間に対応する期間※1の収入金額※2

※1 調査期間に対応する期間がない場合は、2020年1月以前でその期間に近接する期間その他調査期間の収入金額と比較する期間として適当と認められる期間 ※2 調査期間に対応する期間の収入金額が不明な場合は、調査期間の直前1年間の収入金額を12で除し、これを割り当てる方法その他適当な方法により算定した金額

 

(2)対象となる国税 特例猶予の対象となる国税は、特定日(2021年2月1日)までに納付すべき国税で次に掲げるものです。

A 次に掲げる国税の区分に応じ、それぞれ次に定める日以前に納税義務の成立した国税(印紙で納める印紙税および一定の登録免許税等を除く)で、納期限が2020年2月1日以後に到来するもののうち、納税者による申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの

・源泉徴収による国税・申告納税方式による消費税等: 特定日(2021年2月1日)の属する月の末日 ・上記以外の国税:特定日(2021年2月1日)

B 特定日(2021年2月1日)以前に課税期間が経過した課税資産の譲渡等に係る消費税でその納期限が2020年2月1日以後に到来するもののうち、その申請の日以前に納付すべき税額の確定したもの C 予定納税に係る所得税、法人税・地方法人税・消費税の中間申告書に係るこれらの国税等でその納期限が2020年2月1日以後に到来するもの

2020年6月26日に公布された政令第206号により、2021年2月1日に改正された。(改正前は「2021年1月31日」と規定されていた。)

(3)猶予期間 特例猶予により納税が猶予される期間は、納期限から1年(上記(2)Cの国税等についてはその確定申告期限までの期間)を限度として、納税者が申請した期間とされます。 なお、猶予の申請をした納税者の新型コロナウイルス感染症等の影響による事業収入の減少等の事実の状況およびその国税の全部または一部を一時に納付することが困難である状況を勘案して、その猶予期間が定められます。

 

(4)猶予金額 特例猶予により納税が猶予される金額は、納付すべき国税の全部または一部を一時に納付することが困難である場合における、その納付することが困難な金額として次の(i)の額から(ii)の金額(0円に満たない場合は0円)を控除した金額とされます。

(i)納付すべき国税の額 (ii)納税者の納付能力を判定した日において納税者が有する現金、預貯金等の価額に相当する金額から、その事業の継続のために必要な少なくとも今後6ヵ月間の運転資金の額を控除した金額(納税者が法人の場合)

2.申請手続

特例猶予の適用を受けようとする納税者は、猶予申請書(特例猶予用)に、新型コロナウイルス感染症等の影響による事業収入の減少等の事実を証するに足りる書類および財産目録等をその申請期限までに提出する必要があります(図表2参照)。

図表2 申請期限

  申請期限の原則 経過措置 新型コロナ税特法の施行日(2020年4月30日)から2ヵ月を経過した日(2020年7月1日)前に納付すべき国税である場合
原則 猶予を受けようとする国税の納期限 2020年4月30日から2ヵ月を経過する日(2020年6月30日)
特例 税務署長においてやむを得ない理由があると認める場合には、その国税の納期限後にされた申請も認められる。 税務署長においてやむを得ない理由があると認める場合には、2020年4月30日から2ヵ月経過した日(2020年7月1日)以後にされた申請も認められる。

3. その他

(1)納付方法・納税の猶予制度からの切替え 猶予された国税は、猶予期間中の任意の時期に納付することができますが、その猶予期間間中に納付することができない場合において、従前より設けられている納税の猶予制度等を適用することができるときには、分割納付をすることも認められます。 なお、特例猶予の対象となる国税について、既に納税の猶予制度の適用を受けている場合には、特例猶予の申請・許可を受けることで、これに切り替えることができます。また、納税の猶予制度の適用等を受けて分割納付済みの国税が特例猶予の対象となる場合には、特例猶予の申請・許可の手続を経たうえで、延滞税は還付されます(これらに該当する納税者には、税務署より個別に連絡が行われる予定です)。

 

(2)地方税 地方税においても、国税と同様の措置(徴収猶予の特例)が設けられました。

II. 青色欠損金の繰戻しによる還付制度の特例

1. 内容

青色欠損金の繰戻しによる還付制度とは、青色申告書を提出する法人について、その確定申告書を提出する事業年度において生じた欠損金額がある場合には、その法人の請求により、その事業年度開始の日前1年以内に開始したいずれかの事業年度にその欠損金額を繰り戻して法人税の還付を受けることができる制度です。 ただし、この制度は、中小企業者等※1の各事業年度において生じた欠損金額や清算中に終了する各事業年度の欠損金額等を除き、2022年3月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金額については適用が停止されています。 新型コロナ税特法により、その適用が停止されるの法人の範囲が縮小され、2020年2月1日から2022年1月31日までの間に終了する各事業年度において生じた欠損金額については、資本金の額等が1億円超10億円以下の法人も、青色欠損金の繰戻しによる還付制度の適用を受けることができることとなりました※2

※1 公益法人等または協同組合等もしくは資本金の額等が1億円以下である普通法人(その事業年度終了の時において大法人(資本金の額等が5億円以上の法人、相互法人・外国相互会社または受託法人)による完全支配関係があるものおよび完全支配関係がある複数の大法人に発行済株式等の全部を保有されているもの等を除きます。)等をいいます。 ※2 大規模法人(資本金の額等が10億円超の法人および相互会社・外国相互会社)との間にその大規模法人による完全支配関係がある普通法人、完全支配関係がある複数の大規模法人に発行済株式等の全部を保有されている法人等を除きます。

2.還付請求書の提出期限

青色欠損金の繰戻しによる還付制度の適用を受けるためには、一定の期限までに還付請求書を提出する必要がありますが、新型コロナ税特法では、その提出期限を緩和する経過措置が設けられています(図表3参照)。

図表3 還付請求書の提出期限

原則 青色欠損金の繰戻しによる還付制度の適用を受けようとする事業年度の確定申告書の提出時
特例 (経過措置) 青色欠損金の繰戻しによる還付制度の適用を受けようとする事業年度の確定申告書を2020年7月1日前に提出した法人(一定の中小企業者等を除く)については、2020年7月31日

III. 消費税の課税選択の変更に係る特例および納税義務の免除制限の解除

新型コロナウイルス感染症およびそのまん延防止のための措置の影響を受けている事業者で一定の要件を満たすもの(特例対象事業者)は、消費税の課税選択の変更に係る特例および納税義務の免除制限を解除する特例の適用を受けることができることとされました。

1. 特例対象事業者

特例対象事業者とは、新型コロナウイルス感染症およびそのまん延防止のための措置の影響により、2020年2月1日から2021年1月31日までの間のうち一定の期間に事業としての収入の著しい減少があった事業者をいいます。 「一定の期間に事業としての収入の著しい減少があったこと」とは、以下のAがBに比しておおむね50%以上減少していると認められることをいいます。

A 調査期間(2020年2月1日から2021年1月31日までの間のうち任意の期間(連続した1ヵ月以上の期間に限る)の事業としての収入金額 B Aの調査期間の直前1年間における調査期間に対応する期間の収入金額

I.1.における(1)要件(i)の2Bと同様です。

2. 消費税の課税選択の変更に係る特例

(1)内容 通常、課税事業者の選択および課税事業者の選択の不適用は、原則として、届出書を提出した日の属する課税期間の翌課税期間から効力が生ずることとされています。 今回創設された特例では、特例対象事業者が、新型コロナウイルス感染症等の影響により、特定課税期間(新型コロナウイルス感染症等の影響により、事業としての収入の著しい減少があった期間内の日を含む課税期間)以後の課税期間について1. 課税事業者の選択の適用を受けることまたは2. 課税事業者の選択の適用を受けることをやめることが必要となった場合において、所轄税務署長の承認を受けたときには、課税期間の開始後であっても、その課税期間において1. 課税事業者を選択することまたは2. 課税事業者の選択をやめることができることとされました。 また、上記の規定により課税事業者を選択するまたは課税事業者の選択をやめる場合における、以下の措置も講じられました。

  • 通常、課税事業者の選択は、2年間継続適用しなければならない(課税事業者の継続適用要件)が、その課税事業者の継続適用要件は適用されない。
  • 通常、選択により課税事業者となった日から2年を経過するまでの間に開始した各課税期間中に調整対象固定資産(一の取引単位につき税抜100万円以上の固定資産)の仕入等を行った場合には、その仕入れ等の日の属する課税期間の初日以後3年間は免税事業者となることができないこととされている(課税事業者の継続適用要件)が、その課税事業者の継続適用要件は適用されない。

 

(2)承認申請手続 (1)の特例の適用を受けるためには、一定の申請書等を図表4に示す申請期限までに、納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。

図表4 申請期限

課税事業者の選択  特定課税期間の末日の翌日から2ヵ月(その特定課税期間が個人事業者のその年の12月31日の属する課税期間の場合は3ヵ月)を経過する日
課税事業者の選択の不適用
  • 特定課税期間から課税事業者の選択の適用をやめる場合
  • 特定課税期間の末日が、課税事業者選択届出書の提出により課税事業者となった課税期間の初日以後2年を経過する日(2年経過日)以後に到来し、その特定課税期間の翌課税期間以後の課税期間から課税事業者の選択の適用をやめる場合
特定課税期間に係る確定申告書の提出期限
  • 上記以外の場合

以下のうちいずれか早い日

  • 2年経過日の属する課税期間の末日
  • 課税事業者の選択の適用をやめようとする課税期間の末日

3. 納税義務の免除制限の解除

(1)内容 通常、新設法人※1または特定新規設立法人※2が、基準期間のない各課税期間中に調整対象固定資産を取得し、その取得した課税期間について一般課税で申告を行う場合、その取得した課税期間の初日以後3年間は納税義務が免除されません(納税義務の免除制限)。 今回創設された特例では、新設法人または特定新規設立法人に該当する特例対象事業者が、新型コロナウイルス感染症等の影響により、特定課税期間以後の課税期間について、納税義務の免除制限に関する規定の適用を受けないことが必要となった場合において、所轄税務署長の承認を受けたときは、その特定課税期間以後の課税期間について、納税義務の免除制限が解除されます。

※1 その事業年度の基準期間がない法人で、その事業年度開始の日の資本金の額等が1,000万円以上であるもの ※2 新規設立法人のうち、その事業年度開始の日において、他の者に支配されているなど一定の場合に該当するもの

 

(2)承認申請手続 (1)の特例の適用を受けるためには、一定の申請書等を図表5に示す申請期限までに、納税地の所轄税務署長に提出する必要があります。

図表5 申請期限

以下のうちいずれか遅い日

  • 特定課税期間の確定申告書の提出期限
  • 基準期間がない事業年度のうち最後の事業年度終了の日

(高額特定資産(棚卸資産および調整対象固定資産のうち、一の取引の単位に係る課税仕入れ等に係る支払対価の額(税抜)が1,000万円以上のもの)の仕入れ等を行った場合および高額特定資産等について棚卸資産の調整措置の適用を受けることとなった場合においても、新設法人等の納税義務の免除制限に類似する規定が設けられていますが、(1)と同様、税務署長の承認によりその制限が解除される特例も措置されました。)

IV. テレワーク等のための中小企業の設備投資税制

1. 制度の概要

青色申告書を提出する中小企業者等で中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定を受けたものが、2017年4月1日から2021年3月31日までの期間内に、新品の特定経営力向上設備等の取得等をしてこれを国内の指定事業の用に供した場合には、特別償却または税額控除の適用を受けることができます(図表6参照)(図表7参照)。

図表6 特別償却・税額控除

特別償却
  • 対象資産の取得価額から普通償却限度額を控除した金額(即時償却)
税額控除 (上限:法人税額の20%)
  • 特定中小企業者等(資本金3,000万円以下) : 取得価額×10%
  • 中小企業者等: 取得価額×7%

図表7 中小企業者等

中小企業者等: 青色申告法人である中小企業者または農業協同組合等 中小企業者: 以下の(i)または(ii)の法人

(i)期末資本金の額が1億円以下の法人(以下の法人を除く。)

・発行済株式の総数の2分の1以上が同一の大規模法人に所有されている法人 ・発行済株式の総数の3分の2以上が大規模法人に所有されている法人

(ii)資本または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人以下の法人 (本制度においては、適用除外事業者(過去3年間の平均所得が15億円を超える法人)が「中小企業者」の範囲から除かれる。) 大規模法人とは、原則として以下の法人をいう。

・期末資本金の額が1億円を超える法人 ・資本または出資を有しない法人のうち常時使用する従業員の数が1,000人を超える法人 ・大法人(資本金の額が5億円以上の法人等)の100%子法人 ・100%グループ内の複数の大法人に発行済株式の全部を保有されている法人

2. 特定経営力向上設備等

緊急経済対策の閣議決定を受け、2020年4月30日に中小企業等経営強化法が改正および施行され、この措置の対象となる特定経営力向上設備等(経営力向上設備等のうち一定の規模以上のもの)に、デジタル化設備(C類型)(テレワーク等のための設備)が追加されました(図表8参照)。

図表8 デジタル化設備(C類型)

デジタル化設備(C類型) 事業プロセスの遠隔操作、可視化または自動制御化のいずれかを可能にする設備として、経済産業大臣の確認を受けた投資計画に記載された機械および装置、工具、器具および備品、建物附属設備ならびにソフトウェア

Ⅴ. 中小事業者等が所有する償却資産および事業用家屋に係る固定資産税等の軽減措置

1. 内容

改正地方税法により、中小事業者等(中小事業者または中小企業者※1をいい、一定の事業を営む者を除きます)が新型コロナウイルス感染症およびそのまん延防止のための措置の影響により、その中小事業者等の事業収入割合が図表9の(i)または(ii)のいずれかに該当する場合には、その中小事業者等が所有し、かつ、その事業の用に供する家屋※2および償却資産(特例対象資産)に係る2021年分の固定資産税および都市計画税の課税標準が軽減される措置が設けられました。

※1 中小事業者とは、常時使用する従業員の数が1,000人以下の個人をいい、中小企業者とはIV.1.における中小企業者と同様です。 ※2 その減価償却額または減価償却費が法人税法または所得税法の規定による所得の金額の計算上必要な経費に算入されるもの(これに類する家屋で法人税または所得税を課されない者が所有するものを含む)に限ります。

図表9 事業収入割合および課税標準の軽減

事業収入割合=A/B A:2020年2月から10月までの間における連続する3ヵ月の期間の収入の合計額 B:その期間の初日の1年前の日から起算して3ヵ月を経過する日までの期間の収入の合計額
事業収入割合 課税標準
(i)50%以下(AがBに比べて50%以上減少)
(ii)50%超70%以下(AがBに比べて30%以上50%未満減少) 1/2

2. 申告要件等

1.の軽減措置は、2021年1月31日までに、市町村長(一定の場合には特例対象資産の価格等を決定する総務大臣または道府県知事)に対し、一定の書類を添付して、特例対象資産につき軽減措置の適用があるべき旨の申告を行った場合に限り適用されます。ただし、2021年1月31日後に申告が行われた場合において、やむを得ない理由があると認められるときは、その適用が認められます。 なお、虚偽の申告をした場合等一定の場合には、1年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されることとされています。

VI. 生産性革命の実現に向けた固定資産税の特例措置の延長・拡充

市区町村が策定する「導入促進基本計画」に基づき、「先端設備等導入計画」の認定※1を受けた中小事業者等※2が、2018年6月6日から2021年3月31日までの期間内に、その認定を受けた「先端設備等導入計画」にしたがって先端設備等に該当する機械装置等を取得した場合には、その先端設備等に係る固定資産税が新たに課されることとなった年度から3年間、固定資産税が零から2分の1以下に軽減※3される措置が設けられています。

※1中小企業者等が、一定期間内に労働生産性を直近の企業年度末比で年3%以上向上させるため、先端設備等を導入する計画を策定し、その内容が新たに導入する設備が所在する市区町村の「導入促進基本計画」に合致する場合には、その認定を受けることができます。 ※2V.1における中小企業者と同様です。 ※3軽減率は、各市町村の条例により定められます。

1. 特例措置の延長

この措置の根拠法である生産性向上特別措置法の改正を前提に、その適用期限が2年間(2023年3月31日まで)延長されます。

2. 特例措置の拡充

先端設備等とは、従来の処理量に比して大量の情報の処理を可能とする技術その他の先端的な技術を活用した施設、設備、機器、装置またはプログラムであって、それを早急に導入することが中小企業者の生産性の向上に不可欠なものをいいます。また、上記の措置の対象となる先端設備等とは図表10に掲げる設備をいいますが、改正地方税法において、その設備にA(e)の構築物およびBの家屋が追加されました。

図表10 税制措置の対象となる先端等設備
税制措置の対象となる先端等設備

本文に掲載の内容は、Japan Tax Newsletterの要約版(PDF:550kb)となります。より詳細な内容はダウンロードPDFよりご覧ください。

執筆者

KPMG税理士法人 タックステクニカルセンター パートナー 大島 秀平 マネジャー 風間 綾

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