KPMGの2017年度グローバル総収入が264億米ドルに

KPMGインターナショナルは、2017年9月30日を以って終了する事業年度において、総収入が264億米ドルに達したことを発表しました。

KPMGインターナショナルは、2017年9月30日を以って終了する事業年度において、総収入が264億米ドルに達したことを発表しました。

  • 2017年度の業務収入は過去最大の264億米ドルを達成
  • 監査、税務、アドバイザリーすべての分野における力強い成長が寄与し、現地通貨ベースで5%の増収
  • 全ての地域(アメリカ、アジア太平洋、欧州・中東・アフリカ地域)で成長
  • 新しいテクノロジー、イノベーション、成長段階のサービスやソリューションに注力した多年度プログラムの一環として2017年度は、10億米ドル超を投資
  • 全世界で37,000名の新卒および新人採用を実施し、過去最大の197,263名の陣容へ
  • KPMGネットワークの新規採用において男女均等を推進。また、規模の大きい上位10ヵ国において女性のパートナー昇進比率が28%となった

KPMGインターナショナル チェアマンのビル・トーマスは、次のようにコメントしています。

「KPMGネットワークは、急速に変化するクライアントからの要求を満たすべく自らも変革を続けながら、力強い成長を成し遂げた。我々はクライアントが直面している重要課題と破壊的な構造変化に対応するために、監査、税務、アドバイザリーにおいてテクノロジーと革新的なサービスに対して重要かつ戦略的な投資を行っている。一例として、KPMGのメンバーファームでは、サイバーセキュリティ、データアナリティクス(D&A)、デジタルトランスフォーメーション・サービスの分野で主導的な地位を築いており、最先端のテクノロジーと世界規模でのビジネス経験や知見を活用し、これらの重要分野でクライアントに対してより高度なサービスを提供している。」
「私たちは、社会的責任を果たし、クライアントや資本市場のために行われる重要な業務の品質を継続的に改善していく。KPMGが世界で行っているThe Value of Audit and Responsible Tax Forumsは、KPMGが主要なステークホルダーを集めて、我々の専門領域における最も複雑な課題と機会について議論を行っている典型的な例である。」

 

KPMGは世界の3地域すべてにおいて成長を遂げています。

  • アメリカ地域は、前年比4.4%の増益となり、そのうち、税務サービスでは6.7%増の成長でした。
  • アジア太平洋地域は、力強い成長を見せ、前年比8.1%増となりました。中でもアドバイザリー部門は15%増となっています。
  • 欧州・中東・アフリカ地域(インドを含む)は、4.0%増となりました。

将来の成長のための投資

新しいテクノロジー、イノベーション、成長段階のサービスやソリューションに注力した多年度プログラムの一環として2017年度1年間で、10億米ドル以上の投資を行いました。中でも主な投資対象としてはD&A、ストラテジー、サイバーセキュリティ、デジタルレイバー、監査などの分野が挙げられます。

サービスラインにおける成長:監査、税務、アドバイザリー

監査
監査部門の総収入は103.9億米ドルであり、3.1%の成長を遂げました。これは4.5%増であった昨年度の高い業績の上に積み重ねられたものです。
KPMGのメンバーファームは引き続き世界中で多くの重要な監査契約を獲得しており、EU監査改革の二年目を迎えて監査契約に動きがある欧州においても、同様に多くの監査契約を獲得しています。

KPMGインターナショナルのグローバル監査統括責任者であるビル・オマラは、「我々が行う業務全てにおいて高い品質を確保することにより、監査品質を継続的に向上する努力を行っている。我々はKPMG Claraと呼ばれる先進の監査プラットフォーム、方法論、そしてなによりも重要である人材に投資しながら、イノベーションによってこれを実現している。
KPMGは、今後も新しい監査技術とイノベーションに複数年で数億ドル相当の投資プログラムを通じて継続的に投資していく。KPMG Claraは、KPMGの監査プロフェッショナルのために自動化された迅速かつ高度で拡張性のあるプラットフォームを提供する。これにより、強力なD&Aとテクノロジーの機能を1つのインターフェイスで統合し、監査プロセスと監査チームとのコミュニケーションから得られるリアルタイムな情報をクライアントに提供することが可能となる。また、マイクロソフト社との提携により、特定の市場においてKPMG Claraのいくつかの機能をMicrosoftのAzureクラウドプラットフォームに移行することで、効率性の改善とともに監査品質のより一層の向上を実現することができる。」
と述べています。


税務
税務分野では、税務コンプライアンスサービスの需要が高かったこと、また、国際税務およびM&A関連サービスが3つの地域すべてにおいて増加したことにより、前年度比5.9%増の58.3億米ドルとなりました。
KPMGインターナショナルのグローバル税務ヘッドのジェーン・マコーミックは、「高度な技術的専門性により、今や税務は企業の経営課題のひとつになってきている。その一方で、税務業務自体の役割は、特に技術やデータ分析などの進歩により日々進化しており、税務部門が企業組織に価値を提供する新たな機会になりつつある。間接税、入国管理、サプライチェーンなど、主要分野における国内外からの複雑な要求が増えるに従い、テクノロジーを活用した税務サービスに対する需要も高まってきているが、KPMGではこれに対応できる体制を整えている。」と述べています。


アドバイザリー
アドバイザリー部門の収入は、リスク管理や成長戦略策定およびその実行を支援するための専門知識や深い業界知識への需要の高まりなどを反映し、6.0%増の101.8億米ドルとなりました。また、様々なソリューションへの投資の結果、ストラテジーサービスやサイバーなどの先進テクノロジー分野において2桁増となる増益を達成しています。アドバイザリー部門の売上が15%増加したアジア太平洋地域では特に大幅な成長が見られ、中国で29%の成長を遂げるなど、全体で2桁増の成長率を記録しました。
KPMGインターナショナルのグローバルアドバイザリーヘッドであるマーク・グッドバーンは「現在、ビジネスコンサルティングとテクノロジーは密接に関係している。通常、多くのプロジェクトは、クライアントと彼らの抱えるビジネス上の課題についての対話から始まり、その後、業界に対する専門知識、技術力、提携などに話題が及び、テクノロジーが組み込まれた新しいソリューションの開発へと議論が進む。我々は、この2年間でより迅速な対応の実現に力を注ぎ、ソリューションの開発から市場に投入するまでの速度を劇的に向上させた。」と述べています。

卓越した才能を有した人材

KPMGは2017年度も引き続き、優秀な人材から選ばれるファームとなっており、全世界で4%の増加となる197,263名と、ネットワーク全体で過去最大の陣容となりました。今年度は、全世界で新卒・新人を含め37,000名がKPMGに入社したほか、外部から採用したパートナーが250名、KPMG内部で新たに昇進したパートナーが450名となりました。

管理職における、多様性がネットワーク全体で向上しています。 KPMGの主要10ヵ国においては、直近のパートナー昇進者の28%が女性であり、現在ではKPMGネットワーク内での女性比率は47%を占めるまでとなっています。KPMGでは、デジタルトランスフォーメーションのスキルの習得のために多大な時間とリソースを投入しています。たとえば、米国のKPMGでは、2017年半ばに4億米ドルを投じ、米国フロリダ州オーランドに学習、開発、イノベーションのための施設を設置しました。また、有力な大学と連携し、次世代の会計専門家に教育と機会を提供するために、会計業界の環境を変えつつあるテクノロジーの急速な進歩に対応した「KPMG Master of Accounting with Data Analytics Program」を開発しました。
KPMGインターナショナルのパフォーマンス&ピープル&カルチャーのグローバルヘッドであるスーザン・フェリエは、「KPMGの受容性の高い文化は、チーム内にスキル、バックグラウンド、経験、そしてクライアントから期待される知識を持つ人材の多様性が拡がるのを後押ししている。また、私たちは、人々が多くの異なる視点で世界を見ることを奨励している。KPMGでは、私たち個々人が自分らしくあり、また他者を尊重するように促しているが、それが私たちの価値観の中核であり、信じるものである。」と述べています。


世界のKPMGのメンバーファームは、女性取締役のグローバルネットワークであるWomen Corporate DirectorsやKPMGのグローバルシチズンシップの優先課題である生涯学習のプログラムなど、ダイバーシティやコミュニティへの貢献活動を通じてKPMGの信念を実践しています。また、KPMGは、職場でのインクルージョンを促進する先進企業として以下の団体から表彰されています:

  • 2017年ダイバーシティInc社による、トップダイバーシティ企業50社(米国)
  • 米国ゲイ・レズビアン商工会議所(NGLCC)およびナショナル・ビジネスインクルージョン・コンソーシアム(NBIC)(米国)による2017年のベスト・オブ・ザ・ベスト・インクルージョン企業
  • Business in the Community(BITC)は、英国KPMGを人種リストにおけるベスト企業として発表。また、採用における平等な職場賞(英国)を受賞。
  • 社会的流動性に関する「機会の促進」の部門で、2017年のクイーンズ・アワードエンタープライズ賞を受賞(英国)。
  • 7年連続でTimes誌による女性のための企業上位50社に選ばれる(英国)。
  • LGBTIの人々に対する職場支援の実績が認められ、オーストラリア職場平等指数2017年のシルバー賞と2016年のブロンズ賞を受賞(オーストラリア)。
  • 2017年のベストダイバーシティ企業として認定される(カナダ)。
  • インクルージョン&ダイバーシティを率先して行う企業を認定し、表彰するLife At Work Awards Honouree 2016/2017において表彰される(マレーシア)。

企業市民としての優先事項

KPMGでは、自らのアイデンティティの中核となるコーポレートシチズンシップの戦略を策定しており、我々の価値観と存在意義をサポートし、強化する役割を果たしています。KPMGメンバーファームでは、パートナーと職員がファームとして掲げる存在意義「Inspire Confidence, Empower Change(社会に信頼を、変革に力を)」のため、地域社会の活動に参画することを奨励しています。過去1年間で、KPMGのネットワークとKPMGの構成員は、地域社会に対して1億500万ドル以上を投資しました。また、コミュニティの支援のため50万時間の人的貢献をしましたが、この中にはプロボノでのプロフェッショナルサービスが10万時間以上含まれています。

また、KPMGでは、グローバル全体で生涯学習に関する活動を続けています。現在までにKPMG Literacy for Family(KFFL)を通じ、世界中で300万冊以上の書籍を配布している他、Junior Achievement、Enactus、One Young World、WE Charityなどへのサポートを行っています。

2017年度におけるその他実績

  • KPMGのメンバーファームは、Global Fortune 500企業のうち84%の企業に対してサービスを提供
  • IBM、マイクロソフト、オラクルのなどのパートナー企業とのアライアンスにより、世界のクライアントに対し、テクノロジーを基盤にしたサービスの幅を広げている
  • KPMGは「Forrester Wave」の情報セキュリティコンサルティングサービスの2017 Q3において、情報セキュリティコンサルティングサービスのリーダーに選ばれている

 

*KPMGは国際年次報告書、およびトランスペアレンシーレポートを同時に発行しました。
*本リリースに掲載の財務情報は、KPMGインターナショナルの各メンバーファームの情報を合算した情報であり、プレゼンテーションのみを目的に作成されたものです。KPMGインターナショナルは、クライアントに対してサービスを提供しておらず、また収入も得ていません。
※人員数については常勤を対象に、会計年度内の平均人員数を記載しています。

KPMGメンバーファームの総収入

地域別収入(単位:億米ドル)

地域 2017年 2016年 現地通貨
ベースの
成長率(%)
米ドル
ベースの
成長率(%)
アメリカ 104.8 100.2 4.4% 4.6%
アジア太平洋 44.2 40.6 8.1% 8.9%
欧州・中東
・アフリカ
115.0 113.4 4.0% 1.4%
合計 264.0 254.2 4.8% 3.9%

 

ファンクション別収入(単位:億米ドル)

ファンクション 2017年 2016年 現地通貨
ベースの
成長率(%)
米ドル
ベースの
成長率(%)
監査 103.9 101.2 3.1% 2.7%
税務 58.3 55.6 5.9% 4.9%
アドバイザリー 101.8 97.4 6.0% 4.5%
合計 264.0 254.2 4.8% 3.9%

KPMGインターナショナルについて

KPMGは、監査、税務、アドバイザリーサービスを提供するプロフェッショナルファームのグローバルネットワークです。世界154の国と地域のメンバーファームに197,263名のプロフェッショナルを擁し、サービスを提供しています。KPMGネットワークに属する独立した個々のメンバーファームは、スイスの組織体であるKPMG International Cooperative(“KPMG International”)に加盟しています。KPMGの各メンバーファームは法律上独立した別の組織体です。

KPMGジャパンについて

KPMGジャパンは、KPMGインターナショナルの日本におけるメンバーファームの総称であり、監査、税務、アドバイザリーの3つの分野にわたる7つのプロフェッショナルファームによって構成されています。クライアントが抱える経営課題に対して、各分野のプロフェッショナルが専門的知識やスキルを活かして連携し、またKPMGのグローバルネットワークも活用しながら、価値あるサービスを提供しています。日本におけるメンバーファームは以下のとおりです。
有限責任 あずさ監査法人、KPMG税理士法人、KPMGコンサルティング株式会社、株式会社KPMG FAS、KPMGあずさサステナビリティ株式会社、KPMGヘルスケアジャパン株式会社、KPMG社会保険労務士法人

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