国際会計基準審議会、「サプライヤー・ファイナンス契約(IAS第7号及びIFRS第7号の改訂)」を公表

国際会計基準審議会(以下、IASB)は2023年5月25日、「サプライヤー・ファイナンス契約(IAS第7号及びIFRS第7号の改訂)を公表しました。

国際会計基準審議会(以下、IASB)は2023年5月25日、「サプライヤー・ファイナンス契約(IAS第7号及びIFRS第7号の改訂)を公表しました。

本改訂のポイント

  • サプライヤー・ファイナンス契約について、企業の負債及びキャッシュ・フロー並びに企業の流動性リスク・エクスポージャーに与える影響を財務諸表利用者が評価することを可能にする情報の開示が要求されるようになります。
  • サプライヤー・ファイナンス契約は、企業が仕入先に対して負っている金額について、資金供給者が支払を申し出ること、及び契約条件に従って仕入先が支払を受けるのと同じ日又はそれより後の日に企業が支払を行うことに同意することが特徴であるとされます。
  • サプライヤー・ファイナンス契約に関して新たに開示が求められる主な項目は、以下のとおりです。
    • 契約条件
    • 報告期間の期首及び期末現在での、
      (i)サプライヤー・ファイナンス契約の一部である金融負債(以下、「対象金融負債」)の帳簿価額及び財政状態計算書の表示科目
      (ii)対象金融負債のうち、仕入先が資金供給者からすでに支払を受けている金融負債の帳簿価額及び表示科目
      (iii)対象金融負債、及び比較可能な他の営業債務の支払期日のレンジ
      (iv)対象金融負債の帳簿価額の非資金変動の種類及び影響
  • 本改訂は、2024年1月1日以後開始する事業年度から適用されます。早期適用も認められます。なお、適用にあたって、以下の開示は要求されません。
    • 企業が本改訂を最初に適用する事業年度(以下、「適用初年度」)の期首より前の表示報告期間に関する比較情報、適用初年度の期首時点での上記 (ii)及び(iii)で求められる情報、並びに適用初年度内の期中報告期間における本改訂で求められる情報

PDFの内容

  1. 改訂の背景
  2. 改訂の概要
    (1)開示目的
    (2)サプライヤー・ファイナンス契約の範囲
    (3)開示要求事項
    (4)適用日及び移行措置

執筆者

有限責任 あずさ監査法人
会計プラクティス部
アシスタントマネジャー 米田 祥隆

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