ポイント

  • デジタルトランスフォーメーションが切迫した課題となった今、デジタルリーダー企業とそれ以外の業界各社との格差が広がっており、こうした格差を埋めて取り残されないようにすることが重要である。
  • マーケットスピードのオペレーティングモデルは、アジャイルでフレキシブル、かつダイナミックである必要があり、その実現には労働力の適応力向上、最新の開発方法論、資産としてのデータ、顧客からの信頼、ダイナミックな投資がカギとなる。

1.デジタルアジェンダ

COVID-19(新型コロナウイルス感染症)のパンデミック(世界的大流行)により、従来の市場チャネルや働き方が根底から覆され、デジタルアジェンダの重要性はこの上なく高まりました。単にデジタルアジェンダを推進するかどうかではなく、デジタルリーダー(デジタル技術活用の先駆的企業)とその他の企業の間で広がりつつある格差を埋めて取り残されないようにすることが、デジタル環境を生き抜く上で何よりも重要です。

2.デジタルリーダーに必須の特性

デジタルリーダーシップのカギは、デジタルネイティブな技術対応力を支援するオペレーティングモデルの全領域を最適に活用し、会社に寄与する価値を実現することです。最も成熟した組織は、マーケットスピードのオペレーティングモデル、労働力の適応力向上、最新の開発方法論、資産としてのデータ、顧客からの信頼、ダイナミックな投資を常に実証しています。

デジタルを牽引するIT部門に求められる要素

広がるデジタルデバイド

3.マーケットスピードのオペレーティングモデル

将来のITオペレーティングモデルは、アジャイルでフレキシブル、かつダイナミックでなくてはなりません。マーケットスピード(顧客の期待するスピード)のオペレーティングモデルはポートフォリオ主導型です。オペレーティングモデル全体が、組織構成や管理体制からその基盤であるテクノロジーアーキテクチャに至るまで、企業の具体的な価値ストリームとその固有のスピード、特性、特徴を中心に設計されていなくてはなりません。デジタルリーダーは画一的なモデルを避け、代わりに的を絞った、小回りの利く柔軟なアーキテクチャ、ツールチェーン、ポリシー、働き方を採用して変化するニーズに適応します。

4.難題を受け入れよう

将来に対応できるコネクテッドエンタープライズの潜在的メリットを獲得することは難しい課題であり、多くの場合、ITオペレーティングモデルの再構想が必要となります。新たな現実はあらゆる組織にとってハイブリッドなもの、望ましい状態に向けた絶え間ない改善と強化の道のりであり、「望ましい状態」それ自体も状況や優先度により変化します。リスクが高まる状況にあって、すべての組織はコネクテッドエンタープライズとしての歩みを加速させなくてはなりません。現状に甘んじるという選択肢はないのです。

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