ASBJ、議事概要「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方(2021年2月10日更新)」を公表

ASBJ、議事概要「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方(2021年2月10日更新

ポイント解説速報 - 企業会計基準委員会(ASBJ)は、2021年2月10日に議事概要「会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方」を更新し、新型コロナウイルス感染症の影響に関する追加情報と企業会計基準第31号「会計上の見積りの開示に関する会計基準」に基づく開示との関係を明らかにしました。

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I. 2020年4月10日に公表された議事概要の内容

ASBJは、2020年4月10日に公表した議事概要において、会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響の考え方について、以下の留意事項を示しました。

(1)「財務諸表作成時に入手可能な情報に基づいて、その合理的な金額を算出する」上では、新型コロナウイルス感染症の影響のように不確実性が高い事象についても、一定の仮定を置き最善の見積りを行う必要がある。

(2)新型コロナウイルス感染症の影響については、会計上の見積りの参考となる前例がなく、今後の広がり方や収束時期等について統一的な見解がないため、外部の情報源に基づく客観性のある情報が入手できないことが多いと考えられる。この場合、新型コロナウイルス感染症の影響については、今後の広がり方や収束時期等も含め、企業自ら一定の仮定を置くことになる。

(3)企業が置いた一定の仮定が明らかに不合理である場合を除き、最善の見積りを行った結果として見積もられた金額については、事後的な結果との間に乖離が生じたとしても、「誤謬」にはあたらない。

(4)最善の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響に関する一定の仮定は、企業間で異なることになることも想定され、同一条件下の見積りについて、見積もられる金額が異なることもある。このような状況における会計上の見積りについては、どのような仮定を置いて会計上の見積りを行ったかについて、財務諸表の利用者が理解できるような情報を具体的に開示する必要があると考えられ、重要性がある場合は、追加情報としての開示が求められる。

II. 2020年5月11日に追加された議事概要の内容

ASBJは、2020年5月11日に議事概要を追加し、上記I(4)の「重要性がある場合」については、当年度に会計上の見積りを行った結果、当年度の財務諸表の金額に対する影響の重要性が乏しい場合であっても、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある場合には、新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等を含む仮定に関する追加情報の開示を行うことが財務諸表の利用者に有用な情報を与えることになると思われ、開示を行うことが強く望まれる旨を公表しました。

III. 今回更新された議事概要の内容

ASBJは、2021年2月10日に議事概要を更新し、上記I及びIIの議事概要と企業会計基準第31号「会計上の見積りの開示に関する会計基準」(以下、「見積り開示基準」)との関係を以下のように整理しています。

(1)上記I(1)(2)及び(3)については、見積り開示基準適用後も、会計上の見積りを行う上で新型コロナウイルス感染症の影響を考えるにあたり変わらない。

(2)見積り開示基準は、重要な会計上の見積りとして識別した項目について、当年度の財務諸表に計上した金額、及び会計上の見積りの内容について財務諸表利用者の理解に資するその他の情報を開示することを要求しており、後者には、当年度の財務諸表に計上した金額の算出方法、当年度の財務諸表に計上した金額の算出に用いた主要な仮定、及び翌年度の財務諸表に与える影響が含まれる。したがって、上記I(4)及びIIにおいて追加情報としての開示が求められる新型コロナウイルス感染症の今後の広がり方や収束時期等の一定の仮定については、見積り開示基準で求められる開示に含まれることが多いと想定され、より充実した開示になることが想定される。なお、見積り開示基準に基づく開示において、上記I(4)及びIIで示された開示がなされる場合、改めて追加情報として開示する必要はないと考えられる。

(3)新型コロナウイルス感染症の影響に重要性がないと判断される場合であっても、当該判断について開示することが財務諸表の利用者にとって有用な情報となると判断し、追加情報として開示しているケースが見られる。見積り開示基準に基づく開示は、翌年度の財務諸表に重要な影響を及ぼすリスクがある項目について求められるものであるため、このような開示は、見積り開示基準により求められる開示には含まれないが、引き続き、追加情報を開示する趣旨に沿ったものになると考えられる。

執筆者

有限責任 あずさ監査法人
会計プラクティス部
マネジャー 大塩 勝久

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