日本監査役協会及び日本公認会計士協会、「監査役等と監査人との連携に関する共同研究報告」を改正

2021年4月14日、日本監査役協会及び日本公認会計士協会（監査基準委員会）は、「監査役等と監査人との連携に関する共同研究報告」を改正しました。

本研究報告は、監査役若しくは監査役会又は監査委員会、監査等委員会（以下「監査役等」という。）と監査人がそれぞれの職責を果たす上での相互連携の在り方を示すことにより、両者の連携を強化し、コーポレート・ガバナンスの一層の向上を目的とするものです。

今回の改正は、前回（2018年1月）の改正以後行われた監査基準等の改訂や改正などの状況の変化を踏まえて、内容の見直しを行ったものです。併せて、公開草案に寄せられた主なコメントの概要とその対応が公表されています。

主な改正内容は以下のとおりです。

1. 監査基準（2020年11月改訂）に関する改正
   ・「2. 監査役等と監査人との連携と効果」に「（1）監査基準等における関連規定」を新設し、その中に「・監査基準における規定」を追加等
   
   
2. 監査基準委員会報告書260「監査役等とのコミュニケーション」（2019年2月、同年6月、2020年8月改正）に関する改正
   ・「4.連携の時期及び情報・意見交換すべき基本的事項の例示」の「監査人に関する重要な事項」に「規制当局又は日本公認会計士協会による懲戒処分等の内容」を追加等
   
   
3. 監査基準委員会報告書701「独立監査人の監査報告書における監査上の主要な検討事項の報告」（2019年2月公表）に関する改正
   ・「2. 監査役等と監査人との連携と効果」に監査上の主要な検討事項（KAM）の選定過程について追加
   ・「4.連携の時期及び情報・意見交換すべき基本的事項の例示」にKAMに関するコミュニケーション項目を追加等
   
   
4. 監査基準委員会報告書720「その他の記載内容に関連する監査人の責任」（2021年1月改正）に関する改正
   ・「3.監査役等と監査人との連携の方法及び連携時の留意事項」にその他の記載内容を構成する文章の草案の提供方法及び時期の協議の必要性を追加
   ・「4.連携の時期及び情報・意見交換すべき基本的事項の例示」にその他の記載内容に関するコミュニケーション項目を追加等

あずさ監査法人
監査プラクティス部
マネジャー　細野 高志