<対談>湘南ベルマーレ×KPMG テクノロジーが繋ぐスポーツの未来

デジタルとスポーツの融合から見える未来とは?湘南ベルマーレの水谷直人社長と、KPMGコンサルティング 執行役員の佐渡誠が語ります。

デジタルとスポーツの融合から見える未来とは?湘南ベルマーレの水谷直人社長と、KPMGコンサルティング 執行役員の佐渡誠が語ります。

2020年にオフィシャルクラブパートナー契約を発表した湘南ベルマーレとKPMGコンサルティングの対談をお届けします。デジタルトランスフォーメーションパートナーとして、両者の関係が築かれた経緯や意図を、湘南ベルマーレの水谷直人社長と、KPMGコンサルティング 執行役員の佐渡誠が語ります。

グラウンドの水谷社長と佐渡さん

左:KPMGコンサルティング 執行役員 佐渡 誠 右:湘南ベルマーレ 水谷 直人社長

水谷「ベルマーレがここで活動しているのは湘南地域が明るく元気になるため」
佐渡「ファン・サポーターとベルマーレの距離をデジタルで繋げて楽しい日常を創出したい」

ベルマーレとKPGMを結んだeスポーツ

ベルマーレとKPMGがオフィシャルパートナー契約を結んだ経緯について

佐渡 ベルマーレ様とパートナーシップ契約を結ばせていただく少し前の時期に、弊社では、チャレンジングでシンボリックなプロジェクトに取り組みたいという考えがありました。また、eスポーツに関するビジネス支援にも注力しているのですが、ベルマーレ様もeスポーツチームをお持ちでしたので、大きな座組でご一緒できないかと考えたのがきっかけです。
eスポーツは単なるゲーム技術ではなく、さまざまな可能性を秘めています。教育的な見地でのメリットもありますし、他者との距離感を縮めるような効果も期待できます。リアルなスポーツに非常に似通っていますし、eスポーツだけでなく、スポーツという大きな枠組みの中でKPMGが支援させていただけることを追求して参ります。

水谷 KPMGは世界的な企業ですし、うちのスポンサーをしてくださるかもしれないと営業から聞いたときは正直まったく信じなかったです(笑)。しかし、今のようなお話はとてもありがたいですね。これからデジタル教育が学校で始まるという時代に、スポーツチームである我々がeスポーツに取り組むことに意味があると考えています。これは2019年にeスポーツに参入した際にもお話ししています。

佐渡 ベルマーレ様を介して地域の子どもたちの教育に貢献できるチャンスはとても多いと感じています。KPMGはデジタルに強く、新しいデジタル手法を持ち込み、従来になかった取組みを実現できます。そしてベルマーレ様はそういった視点をお持ちです。水谷様も折に触れ発信されるように、子どもたちの教育を後押しするような動きを作れたらと思っています。

水谷 その点は我々ベルマーレも力を入れていきたいと考えています。デジタル教育やプログラム教育を国が推進していますが、現実的には一朝一夕な浸透はやはり難しいのではないか?我々ベルマーレにできることがあればぜひ使ってほしい、そのように思っています。

佐渡 ものづくり中心であったビジネスモデルが、今はテクノロジーの進化もあって大きく変わっています。未来を担う子どもたちには、テクノロジーを伝え、デジタルを使った新しい関係性のあり方とそれがもたらす楽しさ等を教えていかなければいけない。ベルマーレ様と組むことによって、子どもたちの可能性をさらに広げられたら、と強く考えています。

デジタルによって実現する「繋がり」

パートナーシップのメリットについて

佐渡 KPMGにとっての最大のメリットは、KPMGが有するデジタルの知見や技術を使って企業を変革する、そのチャレンジの場を与えていただいたことです。通常、コンサルタントは成功事例をもとにご提案しますが、新しい技術を用いた取組みには参考にする過去の事例がありません。これからは過去の経験に基づく提案ではなく、アイデアにチャレンジすることに賛同してくださる企業と一緒に構築していくという時代に入ります。

水谷 それは、良い意味でベルマーレを実験に使えるということだと思います。わかりやすく例えると我々をスパイクにして試合に臨む。私たちもそれが自分たちの売りだと考えています。スポーツチームは実験台として活用しやすい。地域で何かしたいと考えているときにアドバイスをいただけるのはありがたいです。
逆にベルマーレのメリットとしては、KPMGが海外でサッカーチームと組んでいることは当然知っていましたから、同様にご一緒できるならとても嬉しいというのが最初の感想です。eスポーツをこれからどう軌道に乗せていくのかという課題はありますが、顧客やマーケットを分析し、知見や提案をいただいている。今まで我々ができていなかったことなので、これは本当にありがたいです。

佐渡 KPMGは初めから、ファン・サポーターの方々とベルマーレ様の接点をデジタルで変えていくことにフォーカスすると決めました。スタジアムにいらした1万2~3千人のお客様とその瞬間だけ接するのではなく、試合のない日も常に「湘南ベルマーレ」と繋がっているという状態をデジタルの活用で実現したい。例えば、パソコンの画面上にバーチャルの「山田直輝選手のAIロボット」を作成します。そうすると、ファンの方が家でパソコンを立ち上げて選手と会話することができる。デジタルを使うことで、いつでも好きな選手と話せるようになるのです。

水谷 試合を観に来た子どもが家に帰ってパソコンを開いたら、山本選手に「今日は来てくれてありがとう」とお礼を言われる。そうなればきっと嬉しいでしょう。それができる時代ですね。

佐渡 はい、テクノロジーを使ってできることはたくさんありますし、ファン・サポーターと常に繋がっている状態を保つことは、今後スポーツの波及力を醸成していくうえでとても重要だと考えています。

水谷 一足飛びにはいきませんが、ファンの拡大は中期的に絶対に必要ですからね。

スポーツに対する想い

佐渡 私はスポーツの力を信じています。ベルマーレ様と取組んだチャリティイベント「One KANAGAWA Sports All-Star Cup 2020」は印象的でした。当初、多くの方にスタジアムへ足を運んでもらうべく湘南地域のマーケット分析をしていた時に、新型コロナウイルスの問題が起こりました。試合を行えなくなり、制約も多い中、我々のできる支援について検討し、eスポーツのイベントのアイデアをお話ししたら、「One KANAGAWA」のチャリティー企画がすぐに動き出しました。意思決定の早さと、すぐに行動に移されるフットワークの軽さ、「かながわコロナ医療・福祉等応援基金」に寄附するという社会的なアンテナの高さは、ベルマーレ様らしいと思いました。

水谷 横浜DeNAベイスターズをはじめ、多くの方々にご協力いただき、ほんとうにありがたかったです。

未来の子どもたちに何を残せるのか

今後のビジョンについて

佐渡 KPMGは、ファン・サポーターとベルマーレ様の距離をデジタルで繋げて楽しい日常を創出したいと考えています。未来の子どもたちに何を残せるか。現在だけでなく、将来の地域の子どもたちも含めてファンエンゲージメントを高め、企業とのエコシステムを活性化し、物理的にもバーチャル的にもベルマーレ様の周辺が盛り上がっていくことが理想です。例えば試合を観にスタジアムに行ったとき、ハーフタイムにスマートキャッシュで子どもたちが買い物を楽しむ姿を見たいですし、コンコースを清掃ロボットが走り回っている姿も面白いでしょう。あのスタジアムには近未来があるのだという新たな魅力が認知されれば、サッカーを超えた意義が生まれます。ベルマーレ様を中心にそのような世界を実現させることができたら、とても楽しいだろうと思います。
ベルマーレ様の「たのしめてるか。」というフィロソフィーのもと、KPMGも、ベルマーレ様とともに懸命に走り回りながら、それを楽しみたいという想いがあり、様々な構想の実現に向けてご一緒させていただきます。

水谷 ベルマーレがここで活動しているのは湘南地域が明るく元気になるためだとクラブのスタッフ全員が理解しています。それを実現するためにはどうしなければいけないか、KPMGはいろいろな策やアドバイスを授けてくださるので、本当に頼もしく思います。我々が抱いている想いが実現すればまた新たなベルマーレが見えてくるし、1人でも多くの方たちと接する機会が生まれることが我々にとって非常に重要ですので、今後もKPMGと共に歩んでいきたいと思っています。

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