再生可能エネルギー調達戦略

再生可能エネルギー調達戦略

企業に対して、二酸化炭素排出量の削減を求める政府や投資家といった外部からの圧力が強まっています。企業は自社のカーボンフットプリントの削減に向けた措置を実施し、政府や投資家の要望に応える必要がありますが、再エネに重点を置いたエネルギー調達戦略を策定することで、間接的に排出量を削減し、カーボンフットプリントを大幅に削減することができます。

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企業を取り巻く環境

企業に対して、二酸化炭素排出量の削減を求める政府や投資家といった外部からの圧力が強まっています。

2015年のパリ協定以降、105ヵ国が「国が決定する貢献」(英:Nationally Determined Contribution、略称:NDC)として、二酸化炭素の排出量削減を誓約しています。 こうしたNDCの多くには、何らかの形でのカーボンプライシング(炭素価格)、または排出量と同等の量の排出物を大気から吸収することで将来の二酸化炭素排出量を「ネット・ゼロ(実質ゼロ)」まで削減する目標が含まれています。

また、投資家も気候変動が企業の長期的な見通しにおいて重大な脅威である認識しつつあります。機関投資家団体のClimate Action 100+等の取組みにより、二酸化炭素排出量の開示の透明性を向上させ、今後の排出量の削減に関する測定可能な目標を設定するよう、企業に対する圧力が強まっています。

Climate Action 100+の概要
Climate Action 100+の概要

出典:Climate Action 100 - 2019 Progress Report

再エネ発電コストの低下

再生可能エネルギーのLCOE(均等化発電原価)は2010年から徐々に低下しており、2030年までにさらに下がることが予想されます。その結果、風力および太陽光発電技術は、化石燃料エネルギーと比較して競争力のある価格またはより低価格となるでしょう。

再生可能エネルギーのLCOEが低下すると、助成金も減少します。多くの地域では、こうした助成金は再エネ開発の資金を得るための安定した収入源となっています。ここで、再生可能エネルギーを調達した企業は、再エネ設備のディベロッパーに対し、助成金と同程度のリスク低減特性を具備した長期買電契約を呈示することで、再エネ設備のディベロッパーに対して低減する助成金に対する代替案を呈示することができます(例:固定価格による電力の調達、あるいは価格変動に対して、上限(シーリング)あるいは下限(フロア)を設定するといった柔軟な価格設定)。このことは、企業がLCOEの低下傾向を利用しながら、競争力のある価格で再エネを調達する機会があることを意味します。

LCOEの推移(2010年~2030年)
LCOEの推移(2010年~2030年)

出典:IRENA - Global Renewables Outlook 2020, Renewable Power Generation Costs in 2019

変動しやすい電力の卸売り価格

電力の卸売価格は需給変動の影響を受けやすく、これにより将来の電力に関して、価格変動性や不確実性が生じます。

供給側においては、天然ガスや石炭などの化石燃料の価格変動が電力の卸売価格の変動に直結します。電力の卸売価格はさらにカーボンプライシング制度の影響も受け、石炭(火力)発電の場合は特にこの分のコストがかさみます。また、需要側の変動は、経済活動の変化または季節的な気温の変動に起因して発生します。

より直近では、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)による需要の減少、およびロシアとサウジアラビアの原油価格戦争に起因する供給増加の二重の影響から、電力の卸売価格は急落しましたが、直前の2018年時点における電力卸売価格は著しい高水準にありました。

電力の卸売価格への地政学的影響は予測が難しい一方、炭素に対する課税制度は価格の上昇傾向を促進すると予想されます。

企業は、再エネディベロッパーとPPAを締結し、固定価格あるいは上限と下限を定める柔軟な価格設定により、発電コストの変動性を抑えることが可能となります。

電力の卸売価格(EU)
電力の卸売価格(EU)

出典:ロイター

企業の再エネ調達とコーポレートPPA

再生可能エネルギー調達は、経済上、経営上、定評上の価値ある恩恵を企業にもたらします。そしてコーポレートPPAにおける再エネ調達には多くの選択肢がありますが、自社による発電は最も追加性と定評の影響が大きい選択肢です。

企業の再エネ調達
定義済指標に基づいた評価例
 定義済指標に基づいた評価例

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