eスポーツから生まれる応用ビジネス

eスポーツから生まれる応用ビジネス

「裾野広がるeスポーツ」第12回 - eスポーツ専門学校の開設やeスポーツ特化ホテル、eスポーツ専用施設のオープンなど周辺産業の具体例を紹介する。また市場の成熟化による技術移転や新しいビジネスの可能性について考察する。

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eスポーツを取り巻く産業は裾野が広い。周辺産業の具体例と、産業の発展により生まれる技術の移転やそれにより派生するビジネスなどについて説明する。
競技への参加や観戦を支える周辺ビジネスは多岐にわたる。イベント・練習施設の運営、関連機器の販売、通信環境の整備、選手やゲーム開発者の育成、宿泊施設の運営などが代表的なビジネスとして挙げられる。

教育ビジネスでは、eスポーツ専門学校がここ数年で相次いで開設されており、eスポーツ選手、解説者、イベント企画・制作者などの専攻が用意されている。
施設ビジネスでは、eスポーツ特化ホテル「e-ZONe ~電脳空間~」や日本最大のeスポーツ専用施設「REDEE WORLD」がいずれも大阪で今春オープンする予定だ。
選手やファンが主体の周辺ビジネスとして代表的なのは、「投げ銭」である。投げ銭はライブ配信するストリーマーに対してファンや観戦者が「応援の気持ち」として現金に換えられるコインをプレゼントすることだ。米国トップストリーマーのNinjaは、動画配信サービスのツイッチやユーチューブの投げ銭や広告などを通して月50万ドル(約5500万円)を得ているほどだ。
ファンの定着や新規観戦者の獲得に向けて、ストリーマー側も良質なコンテンツを提供できるよう様々な工夫を凝らしている。また、視聴の場を提供している動画配信サービス会社(プラットフォーマー)も投げ銭から何割かを受け取る仕組みになっていることから、トップストリーマーや観戦者に選ばれるために、開発や投資を惜しまず、ユーザー数を増やす努力をしている。

将来、市場が成熟してくると、eスポーツを通じて開発・蓄積した技術が他の産業や事業に移転されたり、最先端の技術と連携し新しいビジネスが生まれたりする可能性もある。
技術の移転で今後考えられるのは、実証実験に大きなリソース(予算・人員)が必要な領域への活用だ。例えば、自動運転の分野では現実空間で実証実験するのに多くの工数がかかるため、レーシングゲームのシミュレーション技術やノウハウを応用している。
また、他の最先端技術との連携であれば、ブロックチェーン(分散型台帳)技術を応用してプロ選手が試合で使ったデジタル上のアイテムに番号をつけ、唯一無二のプレミアム商品としてファンに売ることもできる。
産業として若い上に、関連テクノロジーの発展の余地も大きく、eスポーツから様々なビジネスが生まれる可能性が期待できる。

 

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日経産業新聞 2020年2月26日掲載(一部加筆・修正しています)。この記事の掲載については、日本経済新聞社の許諾を得ています。無断での複写・転載は禁じます。

執筆者

KPMGコンサルティング株式会社
コンサルタント Greene Cody(グリーン コーディー)

裾野広がるeスポーツ

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