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新型コロナウイルスに関して企業に求められる対応とは

新型コロナウイルスに関して企業に求められる対応とは

本レポート執筆時点では、新型コロナウイルス(COVID-19)の猛威はまだ衰えを見せておらず、この影響が中長期かつグローバル全体に及ぶ場合には、事業計画の修正に留まらない、事業モデルや組織体制全体の見直しにもつながる可能性もあります。KPMGでは、企業がこうした危機を乗り切るための支援を、多様かつグローバルな専門的知見を結集し、提供します。

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新型コロナウイルス(COVID-19)は全世界での対応が必要な事象であり、かつ、先行きが不透明なため対応が非常に難しい危機事象といえます。

社会的な不安も広がる一方で、このような事態だからこそ、多くの日本企業が課題としてきた「グローバルクライシスマネジメント」を実践し、自社の組織・体制やリスク対策、ひいては働き方や業務プロセス全体を見直す機会と捉えることもできます。

KPMGでは、企業がこのような危機を乗り切るための対応支援や、グローバルクライシスマネジメントおよびグローバルBCPの策定・見直しを支援します。

新型コロナウイルスなどの感染症BCPのポイント

新型コロナウイルスへの対応は、地震等の突発災害とは異なり、情報を収集しながら、緊急対策本部の指示の下、適宜対応策を決定していくことが重要です。

本部の判断がその後の対応に大きく影響することや、先行きが不透明なことが感染症対策を難しくしているため、組織横断的なチームを組成し、迅速な意思決定を行うことが求められます。

感染症BCPのイメージ

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また、フェーズごとの対応策を予め決定しておくよりも、対応策のオプションを十分に用意し、外部環境や政府の発表、他社の状況なども踏まえながら、適宜、選択できるような態勢を築くことが有効です。

新型コロナウイルス対策の検討イメージ

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新型コロナウイルスへの企業としての対応策

新型コロナウイルスには、2009年に発生した「新型インフルエンザ」の対応を応用活用することで効率的かつ実効性のある対応を行うことができます。大きく分類すると、従業員等の生命・安全を守る観点での「感染拡大防止策」と、企業の継続のための「事業継続対応(BCP)」に分けられます。

双方に共通して言える事としては、この10年間でITの発達により働く環境が大きく変化しているため、対策のバリエーションが増えている点です。「リモートワーク」や「テレビ会議・ビデオ会議」などのツールが浸透し、「働き方」の見直しを行うことで、感染拡大防止や事業継続に有効な対策となります。

新型コロナウイルス対策の分類と主な対策

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新型コロナウイルス対策に関する基本方針の策定

まず全ての対応を行ううえでの前提として、「新型コロナウイルス対策に関する基本方針」を策定し、全社の緊急対策本部等での意思決定を行うための基本的な考え方・姿勢を整理しておくことが必要です。

新型コロナウイルス対策に関する基本方針のイメージ

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感染拡大防止策

以下のような対策を状況に応じて組み合わせていくべきです。これらは常に有効な策となる訳ではなく、国内外の感染症拡大状況や従業員の状況を踏まえて判断することが求められます。

(1)出張・渡航禁止

  • (発生地域に応じて)海外駐在員(家族含む)、海外出張者の帰国命令
  • 従業員の渡航履歴の収集、新たな海外渡航の禁止
  • 不要不急の出張禁止(国内含む)
     

(2)従業員・家族への注意喚起・健康管理

  • 従業員への注意喚起、マスク着用、咳エチケット、手洗い・うがいの徹底
  • 事務所内の換気、清掃・消毒等の徹底、ポスター等の掲示
  • 備蓄品の確認、不足備蓄品の追加購入
  • 健康状態の報告ルート、感染者発生時の対応手続きの確認
  • 感染者・濃厚接触者の管理と、出社停止措置(14日間など)
  • <感染拡大後>従業員や訪問者が職場に入る前の問診、検温、記録取得等の開始
  • <感染拡大後>訪問スペースの入口や立ち入れる場所、立ち入る人数制限の開始

 

(3)セミナー・研修・会議・会合の制限

  • セミナー、研修、集会、会議等の延期・中止・禁止(電話会議システム・テレビ会議システム、メール等の代替手段を活用。参加予定人数による制約も検討)
  • 懇親会・接待等の延期・中止

事業継続対応

(1)重要業務の特定とリソース集中

  • 停止できない事業・業務の特定・必要リソースの算出
  • 継続すべき事業・業務の目標操業度の決定
  • 継続する事業の準備(人員計画の作成、原材料の仕入れ等)
  • 止める事業の準備(顧客への連絡、広報対応等)

 

【停止できない事業・業務のケース】
停止できない事業・業務(以下、重要業務という)は、社会的な影響、収益等を分析し、決定します。不特定多数の集まる施設(集会施設、美術館、博物館、動物園、図書館、映画館、劇場、スポーツ施設、遊園地等)を運営している企業は自粛が要請されるため、計画停止することが重要です。

重要事業の評価指標例

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(2)サプライチェーンの見直し

  • サプライチェーンにかかわる取引先・調達先などからの情報収集・支援
  • 感染拡大地域、または罹患者が多数発生している工場・取引先の、他地域への切替(代替生産、サプライヤーの切替など)
  • 在庫の積み増し(国内発生期から小康期までの2~3ヵ月分程度)
  • 取引先(資材の調達先、情報システム・製造装置等の保守・メンテナンス業者、物流業者、施設管理業者、業務委託先 等)の取組状況・被害状況確認⇒対応策の協働検討や自社での対応・代替先などを検討

 

(3)働き方の見直し

  • フレックスタイム・時差出勤の実施
  • 出社が不要な業務については、原則リモートワーク(在宅勤務)
  • スプリットチーム制(部や課をチームに分けて交代勤務など)の導入による勤務者数の削減
    ⇒チームを分けて別拠点で勤務することによる同時罹患防止も有効
  • 座席(間隔をあけ、非対面式とする)の見直し、フリーアドレス制の導入

 

【リモートワークを実施できない場合】
リモートワークの環境をすぐに準備できない場合は以下のような対応をしている例もあります。

  • 時差出勤やシフト制の導入
  • 仮に残業が発生し、ピークタイムに帰宅せざるをえない場合は、会社で待機することを可能とする運用を実施(食堂の解放や、執務スペースでの飲食・待機の許可)

KPMGによる支援

KPMGでは、新型コロナウイルス対応を含め、危機事象に関して、以下のようなサービスを提供しています。

  • リモートワークに伴うリスク管理支援サービス
  • グローバル危機管理体制構築支援サービス
  • グローバルBCP策定支援サービス
  • 新型コロナウイルスなどの危機事象に対するシミュレーション訓練サービス
  • BCM体制評価サービス

日経産業新聞連載記事「レジリエンスを高める」(全20回)

※各回へは第1回目下に掲載されているリンクよりご覧いただけます。