会計・監査ダイジェスト 会計及び監査を巡る動向 2020年2月号

会計・監査ダイジェスト 会計及び監査を巡る動向 2020年2月号

会計・監査ダイジェストは、日本基準、国際基準、修正国際基準及び米国基準の会計及び監査の主な動向についての概要を記載したものです。

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1.日本基準

法令等の改正

【公開草案】
(1)法務省、時価の算定に関する会計基準等の公表を受けた「会社計算規則の一部を改正する省令案」を公表

法務省は2020年2月10日、会社計算規則の一部を改正する省令案(以下、「本省令案」)を公表した。
本省令案は、2019年7月4日に企業会計基準委員会から公表された「時価の算定に関する会計基準」等、同年12月12日に金融庁から公表された「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」を受け、会社計算規則の改正(以下、「本改正」)を行うためのものである。
本省令案では、金融商品に関する注記として表示すべき事項に「金融商品の時価の適切な区分ごとの内訳等に関する事項」を追加するほか、所要の整備を行うことが提案されている。「金融商品の時価の適切な区分ごとの内訳等に関する事項」とはいわゆる「時価のレベル別ヒエラルキー開示」であるが、本省令案では事業年度の末日において大会社であって有価証券報告書提出義務のある会社以外は省略が可能とする措置を提案している。

コメントの締切りは2020年3月10日であり、本改正は公布の日から施行される予定である。

あずさ監査法人の関連資料:ポイント解説速報(2020年2月10日発行)

会計基準等の公表(企業会計基準委員会(ASBJ))

【公開草案】
(1)ASBJ、「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い(案)」を公表

ASBJは2020年2月13日、実務対応報告公開草案第58号「連結納税制度からグループ通算制度への移行に係る税効果会計の適用に関する取扱い(案)」(以下、「本公開草案」)を公表した。

本公開草案は、第201回通常国会に提出されている「所得税法等の一部を改正する法律」(以下、「改正法人税法」)案が成立した場合を想定して、改正法人税法の成立日以後に終了する事業年度の決算(四半期決算を含む。)において、グループ通算制度の適用を前提とした税効果会計における繰延税金資産及び繰延税金負債の額について、「税効果会計に係る会計基準の適用指針」第44項の定めを適用せず、当面、改正前の税法の規定に基づいて算定できる旨(以下、「本実務対応報告」)を提案している。これは、同項は決算日において国会で成立している税法の規定に基づき繰延税金資産及び繰延税金負債を算定することを要求しているが、グループ通算制度に関する税効果会計の取扱いについては、繰延税金資産の回収可能性の判断に関する考え方が必ずしも明らかではなく、グループ通算制度の適用を前提とした税効果会計の適用を行うことが実務的に困難であることから、ASBJにおいて検討が必要であることが考慮されたものである。そのため、本公開草案で提案されている会計処理が適用されるのは、「連結納税制度を適用する場合の税効果会計に関する当面の取扱い(その1)(その2)」に関してASBJによる必要な改廃が行われるまでの間とされている。
本公開草案は、本実務対応報告の範囲を、改正法人税法の成立日の属する事業年度において連結納税制度を適用している企業及び改正法人税法の成立日より後に開始する事業年度から連結納税制度を適用する企業とすることを提案している。また、本実務対応報告の対象は以下の項目とすることが提案されている。

  • グループ通算制度への移行
  • グループ通算制度への移行にあわせて単体納税制度の見直しが行われた項目

コメントの締切りは2020年3月9日である。なお本公開草案は、本実務対応報告を公表日以後適用することを提案している。

あずさ監査法人の関連資料:ポイント解説速報(2020年2月18日発行)

INFORMATION

(1)東京証券取引所、新市場区分の概要及びTOPIX(東証株価指数)等の見直しに関する今後の対応方針を公表

東京証券取引所は2020年2月21日、「新市場区分の概要等について」及び「TOPIX(東証株価指数)等の見直しに関する今後の対応方針について」(以下、「本お知らせ」)が公表された。本お知らせは、2019年12月27日に金融審議会市場ワーキング・グループ「市場構造専門グループ」において公表された報告書を受け、今後の市場区分やTOPIX等の見直しに向けて、現時点で想定される新市場区分やTOPIX等の見直しに関する概要や移行プロセス及び今後のスケジュールをとりまとめたものである。

「新市場区分の概要等について」では、東京証券取引所は、現行の市場第一部等の5つの市場区分に関して、2022年4月1日を目途に、明確なコンセプトに基づくプライム市場・スタンダード市場・グロース市場(いずれも仮称)の3つの市場区分への見直しを実施するとしており、各新市場区分のコンセプトや定量的・定性的な基準等の新市場区分の概要、新市場区分への移行プロセス及び円滑な制度移行に向けた今後のスケジュールが示されている。

「TOPIX(東証株価指数)等の見直しに関する今後の対応方針について」では、東京証券取引所は、金融審議会「市場構造専門グループ」報告書で指摘された事項を踏まえ、より流動性を重視する方向でのTOPIX等の構成銘柄の選定方法の検討、浮動株比率の算定方法の検討及び指数ガバナンスの強化という観点から「指数コンサルテーション」機能の導入や、「指数アドバイザリー・パネル」の設置を行うとしている。なお、TOPIX等の新算出ルールへの変更は、新市場区分の見直しを受け、2022年4月以降に市場影響等を考慮し段階的に実施することが予定されている。

あずさ監査法人の関連資料:ポイント解説速報(2020年2月26日発行)

日本基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(日本基準)
 

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2.国際基準

新たな基準・公開草案等の公表として、今月、特にお知らせする事項はありません。

IFRSについての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(IFRS)

 

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3.修正国際基準

新たな基準・公開草案等の公表として、今月、特にお知らせする事項はありません。

修正国際基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(修正国際基準)

 

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4.米国基準

会計基準等の公表(米国財務会計基準審議会(FASB))

【最終基準(会計基準更新書(Accounting Standards Update; ASU))】
(1)FASB、ASU第2020-02号「金融商品 - 信用損失(トピック326)及びリース(トピック842) - SEC スタッフ会計通牒第119号に基づくSECパラグラフの改訂及びASU第2016-02号「リース」(トピック842)の適用日に関するSECセクションの更新」を公表(2020年2月 FASB)

ASUは、主に以下の点についてASCに含まれるSEC関連の内容を追加または改訂している。

  • 公表されたSECスタッフ会計通牒第119号の内容をASCに反映させる。

2019年11月にSECスタッフ会計通牒(SAB)第119号(以下、「本SAB」)がリリースされた。ASCのサブトピック326-20は償却原価で測定される金融資産等に適用される予想信用損失モデルについて規定しているが、本SABは同規定に関連してSECスタッフの解釈を提供するものである。具体的には、予想信用損失モデルに基づく信用損失引当金を測定するにあたり企業が考慮すべき要素、企業が構築すべき内部統制等のガバナンス体制、必要とされる文書化の内容や引当方法の妥当性に関する事後的な検証体制等について規定している。

本ASUは、本SABの内容をASCのサブトピック326-20のSECパラグラフに追加するものである。

  • 2019年12月のAICPA全国会議において、SECスタッフが言及した以下の点をトピック842「リース」のSECセクションに反映させる(以下、「本改訂」)。

他の企業がSECへ提出する書類に自社の財務諸表等が含まれるために「公開の営利企業」(PBE)の定義に該当する企業(ただし他にPBEの要件は満たさない)が、新リース基準(トピック842)の適用を2020年12月15日より後に開始する事業年度(期中期間については2021年12月15日より後に開始する事業年度に含まれる期間)からとすることについて、SECスタッフは反対しない。

公開の営利企業は、2018年12月15日より後に開始する事業年度及びそれに含まれる期中期間からトピック842を適用しているが、それ以外の企業については、ASU第2019-10号による適用日の延期もあり、2020年12月15日より後に開始する事業年度(期中期間については2021年12月15日より後に開始する事業年度)からトピック842の適用が開始される。SECスタッフは、従来より、一定のPBEが新リース基準の適用について非公開企業のスケジュールを適用することにつき反対しない立場を明らかにしており、その旨はトピック842の適用日に関するSECセクションに明記されていた。本改訂は、ASU第2019-10号公表後も、一定のPBEが非公開企業に適用される延期された新リース基準の適用日を採用することを従来通り認めるとするスタッフ見解を、同セクションに追加的に織り込むものである。

本ASUは、公表された時点で既に有効となっているSEC関連の通達等をASCへ反映するものである。

【公開草案(会計基準更新書案(ASU案))】

(1)ASU案「非金融資産の拠出を受けた非営利組織の会計処理」の公表(2020年2月10日 FASB)

コメントの締切りは2020年4月10日である。
あずさ監査法人の関連資料:Defining issues(英語)

米国基準についての詳細な情報、過去情報は
あずさ監査法人のウェブサイト(米国基準)

 

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執筆者

有限責任 あずさ監査法人
会計プラクティス部

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