コンプライアンス分析によるインサイトを解き放つ - モニタリングとテスティングの未来

自動化によるコンプライアンス関連のモニタリングとテスティング、データ・アナリティクス、分析をどのように高度化するかを解説します。

自動化によるコンプライアンス関連のモニタリングとテスティング、データ・アナリティクス、分析をどのように高度化するかを解説します。

モニタリングとテスティングの未来

より戦略的、かつ予測的なコンプライアンス分析の活用が、ビジネス上の急務となっています。また、データ・アナリティクスはモニタリングや監視だけではなく、リスクやオペレーション全般に対してもきわめて重要となっています。
本章では、ステップ1~3でモニタリング、テスティング、分析をいかに高度化していくかに焦点を合わせ、解説します。

ステップ1:データの状況を理解する - 実践的アプローチ
コンプライアンス・プログラムの有効性を評価するときに、組織はテスティング戦略のために利用可能なデータを求めますが、多くのコンプライアンス責任者にとって、データが信用できない、あるいは入手できないのが現状です。また、多数の業務アプリケーションを使用している組織では、全社的なデータの集計が困難です。
より確実なデータを得て、シームレスで持続可能なモニタリングとテスティング、データ・アナリティクスプロセスの構築のために、コンプライアンス責任者が重要視するのは次の2点です。

  • データおよびITインフラに関する理解をより深める
  • 現行の自動化されたビジネスプロセスや関連データを活用する

ステップ2:プロセスを自動化する
組織の非効率性は、監視プログラム、テスティング、縦割りの調査プログラム数に応じて増大し、システミックな問題の検知や、根本的な原因特定を困難にしています。そのため、構成要素である基準、方針、フレームワーク等を使用することで、テスティングとモニタリング、データ・アナリティクス、監視活動の自動化と統合の双方を目指しています。また、システム全体のデータの相互関係とモニタリングプログラム用の正しいデータアラートについて高度なインサイト、さまざまな機能要件への依存および関連するディフェンスラインの利用により、プロセスの効率化を目指しています。さらに、非構造化形式だったデータをデジタル化しようとしており、このことによりRPA(ロボットによる業務自動化)や予測的/認知モデルなどにより、高度な自動化が可能になるでしょう。

ステップ3:コンプライアンスのモニタリング、テスティング、データ・アナリティクス自動化の可能性を解き放つ
リスク評価の有効性を高めるため、異質なデータを1つに統合することこそ、コンプライアンス自動化の目的です。異質なデータを集計することで、分析はより充実し、より高いリスクがある領域を視覚化し、モニタリング、テスティング、データ・アナリティクスと連携可能になります。またコンプライアンス責任者には、高いリスク領域を軽減するツールとして、自動化されたコンプライアンスのモニタリング、テスティング、データ・アナリティクスがリスクベース・アプローチを使った、よりよいリソース配分を行える価値ある手段だとの認識があります。継続的な知能学習は、不正行為を事前に識別するための一貫性のある改良された機械学習モデルや予測的アルゴリズムを創出しています。

結論

戦略的にコンプライアンス要件を成し遂げながら、従来以上にテクノロジーとデータ・アナリティクスを活用することで、自動化されたコンプライアンスのモニタリング、テスティング、データ・アナリティクスの可能性を解き放つことができるでしょう。そのことが、よりよいリソース配分を実現し、コンプライアンスのための新たな人材を迎え入れることにつながり、また全般的な投資要件を特定する有益で価値ある手段ともなり得るのです。

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