デジタルレイバーの普及がもたらす新たな雇用の可能性

デジタルレイバーの普及がもたらす新たな雇用の可能性

「同僚はデジタルレイバー」第12回 - デジタルレイバーの出現で変化する人の雇用とは?デジタルレイバーによって創出される新たな雇用の可能性について考察する。

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時代の移り変わりにより、かつてあった仕事がなくなったり、新しい仕事が生まれたりすることは昔から起きている。例えば、日本における農業への就業者数の割合は1950年には全就業人口の45%であったが、高度経済成長期以降、技術の進歩とともに大きく減少し、現在は1%程度になっている。それにより全体の仕事が少なくなったかと言えばそうではなく、就業構造がサービス化・第3次産業化し、産業別就業者構成割合が変化していったということだ。

2016年3月、囲碁の世界において、米グーグル傘下のディープマインド社が人工知能(AI)を駆使して開発した「アルファ碁」が、世界最強の囲碁棋士とされていた韓国のイ・セドル九段を4勝1敗で下した。この結果をもって、多くの知的ホワイトカラー業務もデジタルレイバーに置き換わり、仕事がなくなる可能性が高い、と言うのは早計である。この対戦は、見た目は1人の人間と1台のコンピューターとの対戦だが、このコンピューターの裏には、数十人のAI関連技術者がいることに注目すべきである。言い換えれば、1人対数十人の戦いをしたことになり、数十人の雇用が創出されているとも言える。さらに見方を変えると、AIというツールを駆使した碁の素人集団が、数十年囲碁を研究し続けた専門家を下したと見ることもできる。つまり、必要となる仕事の種類が変わったと言うこともできる。

定型業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAIなどデジタルレイバーが普及しても、人間が担うべき業務は必ず残る。さらにRPAやAIの普及で、人間に新たなスキルセットが求められるようになると考えられる。インターネットが生まれた頃も「いずれ人間がすべき仕事がなくなる」とも言われた。しかし実際には、インターネットの誕生で数多くのビジネスが生まれ、巨大な雇用が創出された。

RPAやAIなどのデジタルレイバーについても同様に、大きな可能性がある。RPAやAIは、ある機能に特化した高機能な道具である。この道具を活用し、どのような更なる付加価値の創出を行うかということがポイントとなる。

技術進歩に伴い新たな職種・雇用が生まれる
技術進歩に伴い新たな職種・雇用が生まれる

日経産業新聞 2017年4月17日掲載(一部加筆・修正しています)。この記事の掲載については、日本経済新聞社の許諾を得ています。無断での複写・転載は禁じます。

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