金融機関におけるRPAのフロント業務への活用例

金融機関におけるRPAのフロント業務への活用例

「同僚はデジタルレイバー」第20回 - RPAの活用により見込まれる新規顧客等への営業活動について、事例をもとに解説する。

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定型業務を自動化するRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)は間接作業の効率化以外に、営業活動や店舗のプロセスに活用することで売り上げ拡大につなげることができる。
国内金融機関A社は、住宅ローンの申し込みプロセスにRPAを導入した。各店舗の事務処理負荷を削減することで営業活動の時間を捻出し、新規顧客の獲得を進めている。RPAのフロント業務への活用例としてこの取組みを紹介する。

顧客が住宅ローンに申し込む場合、融資審査のために顧客の個人情報、物件情報、勤務先情報など多くの情報を申込書に記入する必要がある。A社では約250項目を顧客に記入してもらうため、店舗での顧客応対での大きな負荷となっていた。光学式文字読み取り装置(OCR)を備えたRPAの導入で、住民票や重要事項説明書等の添付資料から必要情報を読み取り、申込書への転記・システム登録をロボットが行う自動化を実現した。その結果、顧客の記入項目が半減し、店舗での1件当たりの案件処理時間は約70分から約15分に短縮できた。余剰時間や要員を営業活動に充てることで、案件獲得件数で60%程度の増加を見込んでいる。手続きの簡素化・スピードアップによる顧客満足度向上や金融とIT(情報技術)を融合したフィンテックへの取組みとして宣伝効果も期待できる。

一方で、RPAで捻出した時間を確実に営業活動にシフトするためには、営業員への啓蒙活動やモチベーションコントロールのソフト面も併せて進めることが極めて重要となる。この事例では、RPAの活用で紙から全体の85%程度の情報読み取りを実現したが、内容確認にはまだまだ人が介在する必要がある。人工知能(AI)技術を組み合わせて文字誤認や意味を理解した上での補正をロボットに任せられれば、人の付加価値業務へのシフトが進み、さらに大きな効果が得られることになる。

住宅ローン申込書作成・登録のRPA化イメージ
住宅ローン申込書作成・登録のRPA化イメージ

日経産業新聞 2017年4月27日掲載(一部加筆・修正しています)。この記事の掲載については、日本経済新聞社の許諾を得ています。無断での複写・転載は禁じます。

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