ブロックチェーンによるデータの信頼性の担保と低コスト

「ブロックチェーン活用術」第2回 - ブロックチェーンの活用で見込まれる、データの信頼性と効率化について解説する。

ブロックチェーンの活用で見込まれる、データの信頼性と効率化について解説する。

ブロックチェーンに期待されること

ブロックチェーンは金融、非金融にかかわらず、様々な産業の日々の業務に大きな変革をもたらすことが期待されている。「改ざんが困難」「中央集権的管理が不要」「システム障害への耐性が高い」という特徴があり、ビジネスの課題であるデータの信頼性の担保と高コストの抑制について、一定の役割を果たす可能性があるからだ。

例えば、所有する取引履歴のデータが本当に正しいのかどうか、どのように証明ができるだろうか。日々触れているデータでも「誰が」「何を」「いつ」「どのように」修正したのかなど、データの履歴をすべて具体的に説明するのは極めて難しい。
ブロックチェーンならば、「ブロック」と呼ぶデータベースが連続して連結(チェーン)しているので、取引履歴の追跡が容易である。また、「ブロック」が相互にデータを証明しあい、「ブロック」1つを改ざんしても異常として認識されるため、改ざんが困難であり、データの信頼性を担保することができる。

ブロックチェーンによるリスク回避と効率化

ブロックチェーンは分散台帳技術とも呼ばれるが、分散してデータを管理するメリットはほかにもある。現在は中央集権的にサーバーでデータを管理することが一般的だ。しかし、サーバーは定期的なメンテナンスなどの保守が必要なうえ、サーバーダウンやハッキングを受ける恐れがある。その点、分散してデータを相互に証明しあうブロックチェーンであれば、これらのリスクを避けることが可能である。

さらに、複数の企業が取引する際、企業間のシステムが連携されておらず、データを紙やファクス、メールでやり取りしつつ、相互に手作業で集約や報告をする業務はまだ多く残っている。国際間取引になるとその作業量は膨大になり、多くの時間とコストを費やすことになる。
そんな場合にブロックチェーンを活用し、データの原本性および正確性を担保することで、データをスムーズにやり取りすることが可能になる。この際、取引履歴はすべてブロックチェーン上に記録されているので、遡っていつ誰がどういった取引を行ったのかを追跡することも容易になる。
ブロックチェーンを活用することで様々な産業のビジネスプロセスを大きく効率化することが見込まれている。

ブロックチェーンの特徴

ブロックチェーンの特徴

執筆者

KPMGコンサルティング
マネジャー 渡邊 崇之

日経産業新聞 2018年11月2日掲載(一部加筆・修正しています)。この記事の掲載については、日本経済新聞社の許諾を得ています。無断での複写・転載は禁じます。

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