日EU経済連携協定(Agreement between the European Union and Japan for an Economic Partnership)

日本と欧州連合(EU)の間の協定で、2019年2月1日に発効している。

日本と欧州連合(EU)の間の協定で、2019年2月1日に発効している。

本協定の発効により、総人口約6.4億人、世界のGDPの約28%、世界貿易額の約37%(日本及びEUの総輸出入額(EU域内貿易含む)が世界全体の貿易額に占める割合)を占める巨大なメガFTAが誕生することになった(署名時、試算)。この協定において、EU側は、すべての工業製品(経済産業省所管品目ベース)の関税撤廃に合意しており、交渉の大きな焦点となっていた自動車の関税については、完成車の関税は現行10%から段階的に引き下げられ8年目に撤廃、自動車部品の関税は輸出額ベースで約92%が即時撤廃される見込みである。

原産地の判定においては、EU域内を一の領域とみなし、また、完全累積制度が採用されたことで、貨物の原産地判定基準を充足しやすい内容となっている。本協定を適用することにより、日EU間における材料調達国や製造工場所在地国の見直しを含めたサプライチェーン最適化やコスト最適化の検討の余地もありうる内容である。なお、一部の自動車部品について、日本とEUのどちらともFTAを締結している第三国の原産材料を日本又はEUの原産材料とみなすいわゆる拡張累積もまた本協定において定められているが、こちらについては日本とEUの間で別途詳細の合意を要するものとしており現時点で当該合意には至っていないようである。

原産地証明手続については自己申告制度が採用されており、輸入者、輸出者又は生産者が作成した原産品申告書を税関に提出する必要がある。なお、2019年8月1日以降、日本へ輸入する際に輸出者又は生産者が作成した原産品申告書に基づいて輸入申告を行う場合で、その原産品申告書以外の説明資料を輸入者が提供できないときの取扱いが、従前と比べ簡略化されている。

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