中国事業を考える

中国事業を考える

少し前までの中国投資は、中国の廉価な人件費や土地を利用した製造費用削減を目的としたものがほとんどでした。

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2008年のリーマンショックを経て、世界経済のダイナミックな変化が生じるとアジアにおける投資の中国への過度の集中や人件費や土地価格の上昇を嫌い、一端中国投資から離れ、チャイナ・プラス・ワンに興味が移りました。また、2012年の尖閣諸島問題に端を発する日中関係が悪化した時期も中国への新規投資は減少しました。

一方、中国は、2013年に第7代国家主席となった習近平のリードにより様々な改革が実施され、第13次5カ年計画(2016年~2020年)が推し進められ、中国の新時代を力強く歩き始めていました。2010年に名目GDPで日本を追い越し、今では日本の2.4倍の規模にまで成長しています。

本稿では、1990年代以降20数年に亘って営まれてきた日本企業の中国事業について改めて見直す時期が来ているのではないかという観点から中国の現状をおさらいするとともに、今後の世界戦略の重要拠点としての中国における事業について議論していきます。

ポイント

  • 中国は、外国企業の国内誘致により発展してきた経済力と経験を背景にグローバル戦略を進めようとしている
  • 日系企業は「世界の工場」として中国への進出では大きな恩恵を得たが、「世界の市場」としての中国では十分に実力を発揮できているとはいえない。
  • 中国は対外直接投資を増やし、M&Aでもアメリカに次ぐ第2の地位を築いている。世界市場の中で重要なプレーヤーとなる中国企業と日本企業はどの様に付き合うのかを考える時期に来ている。
  • 中国が描くグローバル市場戦略は、新しいアジアを中心とした巨大な経済圏を形成しようとしている。

内容

  1. 中国の概況 - 日系企業の現況および投資環境
    1. 中国の概況
    2. 日系企業の現況
    3. 中国の投資環境
  2. これからの中国事業
    1. 「 世界の市場」としての中国
    2. 世界に進出する中国
    3. 「 一帯一路」など中国の壮大な計画
    4. 世界への中国の影響力
  3. 終わりに

執筆者

KPMG 中国
グローバル・ジャパニーズ・プラクティス中国総代表
パートナー 高部 一郎

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