グループ法人税制(Group Taxation Regime)

グループ法人税制とは、グループ法人の一体的運営が進展している状況を踏まえ、実態に即した課税を実現する観点から、平成22年度の税制改正において創設された新しい制度である。

グループ法人税制とは、グループ法人の一体的運営が進展している状況を踏まえ、実態に即した課税を実現する観点から、平成22年度の税制改正において創設された新しい制度である。

概要

1. 完全支配関係

完全支配関係とは以下のいずれかの関係をいう。

  • 一の者が法人の発行済株式等の全部を直接又は間接に保有する関係(当事者間の完全支配の関係)
  • 一の者との間に当事者間の完全支配の関係がある法人相互の関係

「一の者」には内国法人だけではなく、外国法人及び個人も含まれ、たとえば、外国法人が介在する関係であっても、完全支配関係となりえる。ただし、グループ法人税制の適用は、内国法人間の取引に限定されている。また、完全支配関係を判定する場合において、従業員持株会所有株式及び役員又は使用人のストックオプション行使による所有株式の合計が発行済株式数の5%未満である場合には、これらの株式を除いて判定することとされている。

なお、連結納税グループ(2022年4月1日以後開始事業年度より通算グループ)は完全支配関係のある法人グループ(以下、100%グループ)に該当し、グループ法人税制が適用される。連結納税制度 (2022年4月1日以後開始事業年度からはグループ通算制度)はこれを選択した内国法人にのみ適用される規定であるが、グループ法人税制は100%グループ内の内国法人間で行う譲渡損益調整資産の譲渡等に自動的に適用される。

2. 譲渡損益調整資産

譲渡損益調整資産とは、次の資産のうち、その譲渡の直前の帳簿価額が1,000万円以上のものをいう。

  • 固定資産
  • 棚卸資産である土地(土地の上に存する権利を含む。)
  • 有価証券(譲渡法人及び譲受法人において売買目的有価証券に該当するものを除く。)
  • 金銭債権
  • 繰延資産

その他の特例

100%グループ内の内国法人間では、上記の資産の譲渡の特例のほか、以下の規定についても特例が設けられている。

1. 受取配当の益金不算入

法人が受ける完全子法人株式等(配当の額の計算期間(計算期間が1年を超える場合には、基準日までの1年間)を通じて配当支払法人と配当受取法人との間に完全支配関係があった場合のその配当支払法人の株式等)に係る配当の額については、その配当に係る負債の利子を控除せず、その全額が益金不算入とされる。

2. 寄附金・受贈益の損金・益金不算入

内国法人が法人による完全支配関係のある他の内国法人に対して寄附金を支出した場合には、寄附金を支出した法人において全額が損金不算入とされ、寄附金を受領した法人において全額が益金不算入とされる。

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