外形標準課税(Size-based Business Tax)

外形標準課税とは、法人の外形的な基準に対して税を課す、法人事業税の課税方式をいう。

外形標準課税とは、法人の外形的な基準に対して税を課す、法人事業税の課税方式をいう。

1. 制度の趣旨

法人事業税は、法人が地方自治体から提供される行政サービスの対価と考えられることから、応益性の原則に基づき公平に課税されるべきものであると考えられている。外形標準課税とは、この行政サービスの対価という観点から、事業活動の規模をあらわす指標である、2.2)に示す資本割と付加価値割という2つの外形基準に対して課税を行う制度である。

2. 概要

1)対象法人

外形標準課税の対象法人は、事業年度終了の日における資本金の額が1億円超である法人であり、以下の法人は対象法人から除かれる。

  • 収入金額を事業税の課税標準とする法人(電気供給業(小売電気事業等及び発電事業等を除く。)、ガス供給業(特定ガス供給業、一般ガス供給業及びガス中小事業者が行うものを除く。)、保険業又は貿易保険業を行う法人)
  • 公益社団・財団法人、人格のない社団等、投資法人、特定目的会社及び一般社団・一般財団法人等

   特定ガス供給業及び一般ガス供給業を行う法人については2022年4月1日以後に開始する事業年度から外形標準課税の対象とされる。

2)課税標準

資本割

以下のうち、いずれか大きい金額

  • 法人税法に規定する資本金等の額(無償増減資等を行った場合は一定の調整を行った後の金額)
  • 資本金 + 資本準備金

付加価値割

収益配分額(報酬給与額、純支払利子及び純支払賃借料の合計額)に単年度損益(繰越欠損金控除前の法人事業税の所得金額)を加算した金額

 

報酬給与額が収益配分額の70%を超える場合には、その超える額を付加価値割の課税標準から控除する特例(雇用安定控除)が設けられている。
また、2022年4月1日から2024年3月31日までの間に開始する事業年度において、「賃上げ促進税制」で定められている要件を満たす場合には、一定の控除額を付加価値割の課税標準から控除する以下の措置が設けられている。

要件

継続雇用者給与等支給額 ≧ 継続雇用者比較給与等支給額×103%

 

その事業年度終了時において、資本金の額等が10億円以上であり、かつ、常時使用する従業員の数が1,000人以上である法人については、給与等の支給額の引上げの方針、下請事業者その他の取引先との適切な関係の構築の方針その他の事項を、インターネットを利用する方法により公表したことを経済産業大臣に届け出ており、本制度の適用を受ける事業年度の確定申告書等に経済産業大臣から受領したその届出があったことを証する書類の写しの添付がある場合に限り、本措置の適用が受けられる。

控除額

控除対象雇用者給与等支給増加額×(報酬給与額-雇用安定控除額)/報酬給与額

 

なお、2021年4月1日から2022年3月31日までの間に開始する事業年度については、「人材確保等促進税制」で定められている要件を満たす場合に、一定の控除額を付加価値割の課税標準から控除する以下の措置が設けられている。

要件

新規雇用者給与等支給額 ≧ 新規雇用者比較給与等支給額×102%

 

控除額

控除対象新規雇用者給与等支給額×(報酬給与額-雇用安定控除額)/報酬給与額

 

3)  税率

資本割

0.5%

(電気供給業のうち小売電気事業等、発電事業等及び特定卸供給事業については0.15%、ガス供給業のうち特定ガス供給業については0.32%)

付加価値割

1.2%

(電気供給業のうち小売電気事業等、発電事業等及び特定卸供給事業については0.37%、ガス供給業のうち特定ガス供給業については0.77%)

 

都道府県は、上記の標準税率の1.2倍の範囲内でそれぞれ税率を定めることができる。

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