上海も夏の暑さが和らいできました。上海ロックダウンのダメージが残りつつも回復傾向を見せる中国経済ですが、数は少ないものの断続的にコロナ感染者が発生しています。これを受け、上海ではマンションの棟毎の封鎖が散発的に続いており、人々の行動と消費者マインドに少なからず影響を与えています。PCR検査の結果を表示するアプリが中国で全国統一されておらず、各地でバラバラに運用されているため、各地でPCR検査を受ける必要があるなど、デジタル化中国にしては珍しく不便な現象も起きています。また、発電の8割以上を水力に頼っている四川省では水不足による深刻な電力不足が続いています。このような困難な状況が続く中国ですが、双循環の中の国内大循環を受けて「中国流」を軸にした中国企業・中国ブランドの製品・サービス品質も安定してきており、市場での存在感も増してきました。その一方で、日本企業や欧米企業等の外資系企業が、中国で事業を継続する環境も大きく変化しています。このような中国で、新しいエコシステムをどのように形成するかが、重要な成功要因だと考えます。