第6号 ご挨拶

ESGが大きく話題として取り上げられています。ESGは、国連が提唱したグローバルな指標です。この指標を実現していくために、世界の人口の20%を有する中国抜きには考えられないと思っています。2021年から始まる第14次五カ年計画では、大規模な国内市場の構築を加速することが明確に提議されており、「経済発展における消費の基本的な役割を強化する」必要性が強調されています。 14億人の人口と4億人の中間層を抱える中国は、巨大な消費の可能性を秘めた世界最大の国内市場であり、コロナ禍において中国経済が回復を続ける中、経済成長を牽引する消費者・小売市場の役割は拡大し続けています。テクノロジー革命は、従来の経済・産業モデルを覆し、デジタル・トランスフォーメーションが加速し続けています。 複雑に変化する外部環境、コロナの長期的な影響、中国経済の変革とアップグレードの課題に直面する中で、第14次五カ年計画は、中国の政策の方向性を解釈し、将来の発展動向を把握するための指針となります。これに沿った形の事業計画の立案と実行が、中国での事業成功の近道となります。

KPMG中国
GJP中国総代表
高部 一郎